<捻じれた愛情>

源氏物語に登場する六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)

生霊となって光源氏の恋人たちのもとへやってくるという強烈なキャラクターですが、

それとよく似た怪奇体験に見舞われた知人がいたので、お話します。

 

その知人はそれこそ光源氏のように女性にモテるタイプのプレイボーイでした。

それを鼻にかけていたわけではないので、

嫌な奴ではなかったのですが、なんというか、

女の子たちの扱いが上手く、付き合う女の子をコロコロ変えていました。

時には女の子たちが合意の上で複数の女の子と付き合うという事もあり、

プレイボーイは違うな・・・と思っていました。

 

そんな知人が付き合った女の子の中に、彼に入れ込みすぎてしまった子がいました。

私も時折彼の口からその子について聞かされていたので、

どれだけ異常な入れ込み具合だったかは知っていたのですが、とにかく尋常ではない入れ込みようでした。

 

毎日彼に「おはよう」と「おやすみ」のメッセージを送り、

毎日彼のもとに現れて、毎日彼に手作りのお菓子を手渡し、

デートの日には全て彼女がおごり彼にはお金を払わせず、誕生日には高額なプレゼントを渡し・・・

 

と、まぁここまではもしかしたら「良い彼女」という印象かもしれませんが、

彼の事が好きすぎて部屋中に彼の写真を貼ったり、隠し撮りをしたり、

時には彼の服や持ち物をこっそり持ち出したり、

という異常行動が見られるようになり、

流石の彼も気味悪がり別れを考えるようになったそうです。

 

そして別れを切り出したら、案の定ものすごい剣幕で拒絶し、

是が非でも別れないと泣いて聞かなかったそうです。

その姿がまた尋常ではなく、知人はきっぱりと

「もう連絡先も消すから一切関わらない」と宣言して、彼女の前から姿を消しました。

 

彼女は本当に知人と連絡がつかなくなってしまったらしく、

知人のもとにやってきたり、何らかの方法で連絡をとってきたり、

という事はなく平穏な日々を過ごしていました。

 

しかし、彼女と別れてから暫く経って、

その知人が頻繁に体調不良をおこすようになったのです。

 

体調不良といっても、だるいとか、頭痛がするとか、

肩が凝るとか、そのような軽いものだったのですが、これがなかなか良くならず、悩むようになったと言います。

 

特に肩こりが酷く、しょっちゅう肩を揉んでいました。

整体に行ってみたり、湿布を貼ってみたり、

針を売ってみたり、色々試したそうですが、

一向に良くならず、次第に知人はやつれていきました。

 

そんなある日、知人から「話がある」と言われ食事に行った時に聞かされた話は、

正直信じられないものでした。

 

知人が歩いていたら駅前で占い師を名乗る人物に声をかけられ

「あなたの肩の上に何かものすごく禍々しい気を感じる」と言われたというのです。

「何か身体の調子が悪いとか、肩がやたら凝るとか、ありませんか」と聞かれ

、知人が「あります、あります!」と答えると

「それはもしかしたら霊か、生霊か何かかもしれない」と占い師は考え込み、

そして「何か、そう、女性の強い気を感じるんだけど、

ハッキリと見えない・・・強い愛情と、それから憎しみと、どちらも感じる・・・」と呟き、

自分には除霊できないから知人の霊媒師を紹介すると言い、

連絡先を教えてくれたそうです。

 

「今度行こうと思ってるんだけど、どう思う?」と聞かれ、

私は何とも言えず「まぁ、行くだけ行ってみれば?」と答えるしかありませんでした。

 

タイミングとしては、あの彼女と別れて少し経ってから出始めた症状なので、

もしかしたら彼女の生霊か念が知人の元に飛んだのかもしれません。

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